鈴木雅明&若松夏美のチェンバロとヴァイオリンのための6つのソナタ ちょっとヴァイオリンの音が気になった
2020年1月8日、紀尾井ホールで鈴木雅明リサイタルシリーズ2020の第1回、ディオ・リサイタルwith若松夏美を聴いた。
私は特にバッハ好きではないし、バッハ・コレギウム・ジャパンを追いかけているわけではないが、久しぶりにオブリガート・チェンバロとヴァイオリンのための6つのソナタを聞けると合って、足を運んだ。
前半に第4・5・6番、後半に1・2・3番の順で演奏された。
いかめしくなく、肩の力を抜いたヴァイオリンの演奏を緻密なチェンバロが支えるといった形になっていた。とてもいい雰囲気。昔なじみで、ずっと仕事を共にしてきて気心を知り尽くした二人が親密に演奏する。ヴァイオリンは特に自己主張するのでなく、チェンバロとともに静かに世界を奏でる。この6つのソナタにふさわしい。無伴奏のソナタとパルティータも素晴らしいが、チェンバロの加わる曲も、緊張感が薄れる分、親密性があり、穏やかさがあり、静かな高揚がある。それがこの二人の演奏にぴったりだった。
ただ私はヴァイオリンからたびたび出る濁った音、汚い音が気になった。グシャっといった音が数十回聞こえた。もちろん、軽い音なので気にしない人は気にせずに済むと思うのだが、私は大いに気になる。弓のちょっとした乱れが原因なのだろうか。数回なら許容範囲であって、実演ではよくあることだが、それにしても回数が多すぎると思った。落ち着いて鑑賞できなかった。全体の雰囲気がとてもいいだけに、少々残念だった。
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