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映画「剣の舞」 ハチャトゥリアンの人生を知ることができたが、特に感銘は受けなかった

 ユスプ・ラジコフ監督の映画「剣の舞 我が心の旋律」をみた。アラム・ハチャトゥリアンが「剣の舞」を作曲するまでの物語。

 ジョージア生まれのアルメニア人であるハチャトゥリアンは、ソ連の作曲家として活躍している。レニングラードの劇場でバレエ音楽「ガイーヌ」を初演準備中。ショスタコーヴィチやオイストラフも友人として駆けつける。ところが、ハチャトゥリアンを苦々しく思っている共産党の指導員が作曲を邪魔し、権力をかさに着て、ひそかに心を通わせているバレリーナを卑劣な手口で横取りしようとする。だが、ハチャトゥリアンは、アルメニアの魂を忘れず、虐げられている人々の心を描くべく、最後に「剣の舞」を仕上げる。

 ハチャトゥリアンは特に好きな作曲家というわけではない。だが、昨年だったか、ジョージアとアルメニアを旅行し、それを機会にハチャトゥリアンのCDも数枚聴いた。日本語ガイドさんとハチャトゥリアンの話もした。

 アルメニア人のトルコ人による虐殺に対する怨念、魂の故郷でありながら、今トルコ領となっているアララト山への思いはよく理解できた。ハチャトゥリアンの同胞への思い、ソ連でも悲哀を感じながら生きるしかないアルメニア人の思いも伝わってくる。

 ただ、ハチャトゥリアンの人生について知ることができたとはいえ、映画としては、共産党員の横暴、若い女性とのふれあいなどに既視感を覚えた。これまで何度も同じような映画をみてきたような気がする。それに、「剣の舞」そのものの作曲については特に描かれることなくすんなりと通り過ぎていった印象がある。機関車の音にインスピレーションを受けて「剣の舞」のリズムが生まれたように描かれていたが、それは実話に基づくのだろうか。もう少し民族的な意識の盛り上がりを描いてほしかった気がする。

 退屈せずに最後までみたが、特に感銘を受けることはなかった。

 

 

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