« 波多野睦美「終わりなき歌」 イギリス的なブラームスとショーソンだった | トップページ | 南紫音・清水和音のベートーヴェン4・5・10 誇張のないくっきりとした名演 »

南紫音・清水和音のベートーヴェン3番、7番に感動

 2020年12月4日、サントリーホール ブルーローズで南紫音ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ全曲演奏会第一日を聴いた。ピアノ演奏は清水和音。曲目は前半に第2番3番、後半に6番7番。

 第2番の初めは少しヴァイオリンが硬かったが、すぐに伸びやかな音になってきた。ヴァイオリンもさることながら、ピアノが美しい。二人とも細かい音の処理が清潔でとても美しい。真摯に音楽に向き合い、誇張せず、音楽そのものを自分のものにして表出しようとしていることがよくわかる。ヴァイオリンもピアノも美しい音だが、音に溺れる美しすぎる音を出すわけではない。清水のサポートによるところもあるのかもしれないが、南もきわめて知的で論理的で構成もしっかりしている。

 私には第3番の自由でのびのびした表現が魅力的だった。曲の違いをはっきりと打ち出し、この第3番では自由で楽しい雰囲気を前面に出していた。心の底から浮き上がるような喜びがヴァイオリンから湧き上がってきた。

 第7番も素晴らしかった。スケールが大きく、ベートーヴェン的な魂の躍動を見事に表現していた。若い女性がベートーヴェンを演奏すると、しばしば巫女が神がかりになるような雰囲気を感じるが、南紫音にはそのようなところはない。論理的に高揚していく。素晴らしい。大いに感動した。

 注目のコンサートのわりに空席が多いと思っていたが、どうやら2席分あけて2席を埋めるような配置になっていたようだ。新型コロナウイルス完成予防のために咳を空けているのだろうが、1席ごとにあけるよりは客数を増やせるために2席ごとにしているのだろうか。

|

« 波多野睦美「終わりなき歌」 イギリス的なブラームスとショーソンだった | トップページ | 南紫音・清水和音のベートーヴェン4・5・10 誇張のないくっきりとした名演 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 波多野睦美「終わりなき歌」 イギリス的なブラームスとショーソンだった | トップページ | 南紫音・清水和音のベートーヴェン4・5・10 誇張のないくっきりとした名演 »