東京・春・音楽祭2021「ベンジャミン・ブリテンの世界 番外編」を楽しんだ
2021年4月11日、東京藝術大学奏楽で、東京・春・音楽祭2021「ベンジャミン・ブリテンの世界 番外編」を聴いた。昨年、ブリテンのオペラ「ノアの洪水」を上演予定だったが、コロナ禍のために中止。今年も不可能となって、代わりに「番外編」としてのコンサートが開かれたとのこと。企画構成・ピアノ・解説は作曲家の加藤昌則さん。
私はブリテンについてはほとんど無知だ。ただ、昨年頃からオペラ映像を数本みて、この作曲家の凄さに驚嘆。この機会にブリテンを何曲か聴いてみようと思ったのだった。
曲目は、すべてブリテン作曲の「アルプス組曲」(リコーダーは吉澤実ほか)、「ヴィットリアの主題による前奏曲とフーガ」(オルガンは三原麻里)、「子守歌のお守りop.41」より(メゾ・ソプラノは波多野睦美)、「ウィリアム・ブレイクの歌と格言op.74」より(バリトンは宮本益光)、「ジミーのために〜ティンパニとピアノのための」(ティンパニは神田佳子)、そして、オペラ「ノアの洪水」を部分的に聞きながらのレクチャー、最後に「シンプル・シンフォニー」op.4(ヴァイオリンは川田知子、吉村知子、ヴィオラは須田祥子、チェロは小川和久、コントラバスは池松宏)。
加藤さんの解説もわかりやすく、ブリテンに関してまったく無知な私も楽しむことができた。きっととりわけわかりやすくて親しみやすい曲を選んでくれたのだろう。演奏もきわめて充実していた。まさに名手たちだと思った。弦楽器の奏者たちも波多野さん、宮本さんの歌も文句なくすばらしい。
私には、「ノアの洪水」と「シンプル・シンフォニー」がおもしろかった。ただ、「ノアの洪水」は弦楽五重奏を中心とした編成で、しかも部分的な演奏なので、やはり全体を聴きたい。加藤さんの解説で作曲家の工夫などはある程度わかったが、ともあれ、すべてを聴いててみないことにはなにもわからない。
「シンプル・シンフォニー」は22歳のころの曲だそうで、プロコフィエフの「古典交響曲」のような趣がある。擬古典的で、研ぎ澄まされており、知的でしかも初々しい。とても楽しめた。
とはいえ、ブリテン初心者の私にはこのくらいのことしか言えない。ともあれ、来年はきっと「ノアの洪水」が上演されるだろう。楽しみにしている。
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