ファウストのバッハ無伴奏ヴァイオリン全曲演奏の2日目 自然体のシャコンヌ
2021年11月18日、東京オペラシティ・コンサートホールでイザベル・ファウストのバッハ無伴奏ヴァイオリン全曲演奏の2日目を聴いた。曲目はパルティータ第3番、ソナタ第2番、パルティータ第2番。
昨日は初めのころ、少し指がもつれる感じがあったが、今日はまったくそのようなことはなかった。しなやかで一つ一つの音がくっきりして知的な音で世界を作っていく。肩の力の入らない自由で澄み切った演奏だといってよいだろう。だが、いわゆる「草書体」の演奏ではない。形は崩れず、むしろ行儀が良い音楽だと思うのだが、気品があり、精神の自由があるので、のびやかに聞こえる。
やはり「シャコンヌ」は素晴らしかった。これこそまさに肩の力の抜けたシャコンヌ。力まず、がなり立てず、しゃかりきにならない自然体のシャコンヌ。だが、自然体で少しも音を引き伸ばしたりアクセントをつけたり、気合を入れたりず、大きな音を出したりしないのに、スケールの大きな世界が広がる。こっそりいうと、私としてはもうちょっとだけ思い入れをこめて踏ん張ってほしかったのだが、そうしないでこれだけの世界を作れるところが今のファウストなのだろう。
アンコールはソナタ第1番のシシリアーナかな? (書き忘れていたが、昨日のアンコールは、確かソナタ第2番のアンダンテだった)。壮大なシャコンヌの後にこのような曲を聴かせてくれて心が落ち着く。
バッハの無伴奏曲はその時々の演奏家の心を聴かせてもらえる気がする。また近いうちにファウストのバッハ無伴奏曲を聴きたいものだ。
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