清水和音&カルテット・アマービレのドヴォルザークにうっとり
2022年2月16日、東京芸術劇場でブランチコンサートを聴いた。曲目は、カルテット・アマービレにヴィオラの佐々木亮が加わってのモーツァルトの弦楽五重奏曲第6番変ホ長調 K.614と清水和音がくわわってのドヴォルザークのピアノ五重奏曲 第2番イ長調。素晴らしい演奏だった。
カルテット・アマービレはこれまで何度か聴いてきた(ただ、一度は、コンサート会場まで足を運びながら、高齢の母が病院に運ばれたという知らせを受けて急遽、コンサート直前に病院に駆け付けたこともあった、なお、母はその後持ち直した)。そのたびに素晴らしい演奏を聴かせてくれたが、今回も緻密なアンサンブルとしっかりした構成でとても説得力のある音楽。モーツァルトの最終楽章は音楽の喜びにあふれ、見事な高揚を聴かせてくれた。曲想の変化などニュアンス豊かに描いていく。自然に音楽が高まっていく。
ドヴォルザークのほうはもっと感動した。大先輩である清水和音が音楽を作っているのだろう。だが、カルテット・アマービレもそれについていきながら、細かいニュアンスを見事につけて、音楽を一層豊かにしていく。この曲はドヴォルザーク特有の抒情的でノスタルジックなメロディにあふれているが、それがとてもしみじみと弦の音によって表現される。うっとりするほど素晴らしい。しかも、躍動感にあるところは自然に浮き立つように躍動する。その表現もとても自然で生命力にあふれている。
昨日、アンサンブルofトウキョウによる弦楽五重奏、六重奏の演奏を聴いて、とてもよいと思ったが、やはり常設の団体と違って、一つの意志によって音楽を推進していくという面においては弱さを感じた。どうしても遠慮してしまい、あわせているだけといった状況になっている部分があった。だが、カルテット・アマービレはそうではない。しっかりと意思統一ができている。一つの解釈によって全員の心がまとまっている。それだけ訴える力が強い。しかも今回は、清水和音という名ピアニストがリードしているので、いっそう推進力が高まる。
カルテット・アマービレは素晴らしい弦楽四重奏団だと改めて思った。今後が楽しみだ。
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