ブラームス室内楽マラソン 堪能した!
2022年3月13日、「芸術監督・諏訪内晶子による国際音楽祭NIPPON2022 ブラームス室内楽マラソンコンサート」を聴いた。堪能した。素晴らしかった。
午前10時30分から21時30分まで、昼食と夕食に充てる時間もせいぜい30分というタイトなスケジュール(夕食時間は45分ということになっていたが、第二部が押していたので実質30分だった)。ピアノ三重奏曲、ピアノ四重奏曲、弦楽五重奏曲、弦楽六重奏曲、クラリネット三重奏曲、クラリネット五重奏曲のすべて。全14曲。
明日の朝、早く家を出る必要があるので、簡単に書く。すべての曲の演奏が素晴らしかった。最初から最後まで感動して聴いた。特に演奏の素晴らしさを感じたのは、ピアノ三重奏曲第2番とピアノ四重奏曲第1番、ピアノ五重奏曲、弦楽五重奏曲第2番だった。いずれも葵トリオがかかわっている。とりわけ、小川響子の力量に感服。
もちろん、諏訪内晶子、米元響子、小林美樹のヴァイオリンも素晴らしい。ただ、ゴトニーのヴァイオリンについては、もちろんうっとりする美音なのだが、この美音がむしろほかの楽器との一体となった躍動をそいだ感があった。ホルンの日髙剛、クラリネットの金子平もみごと。今回演奏したのは、今が旬の日本を代表するメンバーだと思う。みんながみんな物凄い力量だと思った。クラリネット五重奏曲は私の大好きな曲。涙が出てきた。
このようなブラームス室内楽マラソンを毎年やってくれると嬉しい。ただ、食事時間30分はきつい。コンビニの長い列に並んで、サンドイッチを食べ終えたら、もう開演時間間近だった! 来年は弦楽四重奏曲とヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタ、クラリネット・ソナタを加えて2日間かけてやってほしい!
プログラムを載せておく。
<第1部>
ピアノ三重奏曲第1番 (マーク・ゴトーニ/中木健二/菊池洋子)
ピアノ三重奏曲第2番 (葵トリオ)
ピアノ三重奏曲第3番 (米元響子/上野通明/阪田知樹)
ホルン三重奏曲 (日髙剛/小林美樹/菊池洋子)
<第2部>
弦楽六重奏曲第1番 (米元響子/小林美樹/村上淳一郎/田原綾子/辻󠄀本玲/上野通明)
弦楽六重奏曲第2番 (マーク・ゴトーニ/諏訪内晶子/鈴木康浩/田原綾子/上野通/辻󠄀本玲)
ピアノ四重奏曲第1番 (葵トリオ/鈴木康浩)
ピアノ四重奏曲第2番 (マーク・ゴトーニ/田原綾子/中木健二/髙木竜馬)
ピアノ四重奏曲第3番 (米元響子/鈴木康浩/辻󠄀本玲/阪田知樹)
ピアノ五重奏曲 (米元響子/田原綾子/葵トリオ)
<第3部>
弦楽五重奏曲第1番 (マーク・ゴトーニ/小林美樹/田原綾子/村上淳一郎/上野通明)
弦楽五重奏曲第2番 (米元響子/小川響子/鈴木康浩/村上淳一郎/辻󠄀本玲)
クラリネット三重奏曲 (金子平/中木健二/阪田知樹)
クラリネット五重奏曲 (金子平/諏訪内晶子/マーク・ゴトーニ/鈴木康浩/辻󠄀本玲)
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コメント
樋口様もいらしてたんですね。私も行きました。行く前は、体力が最後までもつかどうか、心配だったのですが、なんとか最後まで聴くことができました。ただ、残念ながら、最後のクラリネット五重奏曲はスタミナ切れで、頭がもうろうとしました。私も大好きな曲なのですが……。ちなみに、私の好きなブラームスの室内楽のベストスリーを選ぶとしたら、クラリネット五重奏曲とピアノ三重奏曲第1番はまちがいなく入り、もう1曲はピアノ四重奏曲第1番にするか弦楽五重奏曲第2番にするか、迷うところです。
投稿: Eno | 2022年3月15日 (火) 15時35分
Eno 様
コメント、ありがとうございます。やはり、ブラームス・マラソン、行かれてたんですね。ブログを拝見しました。ゴトーニについて、私の感想と対照的なのをとても興味深く拝見しました。なるほど、あの際立つ音色を深みと感じられたのですね! 私はそのようには思わなかったのですが、そのように感じる方がおられるということはとてもよくわかります。
私の好きなブラームスの室内楽のベストスリーは、クラリネット五重奏曲とピアノ四重奏曲第1番は間違いなく入ります。あとはピアノ三重奏曲第1番、ホルン三重奏曲、ピアノ五重奏曲、弦楽六重奏曲第1番のうちのいずれかです。それにしても、今回、ブラームスの室内楽曲に駄作なしだとつくづく思いました。
投稿: 樋口裕一 | 2022年3月15日 (火) 22時39分