拙著『「確かに、しかし」で生き方上手』(さくら舎)発売
さくら舎より、拙著『「確かに、しかし」で生き方上手』が発売になった。
私は30年以上前から大学入試の小論文指導を行ってきた。その中で、「確かに、しかし」という表現を第二段落に用いると、反対意見を取り込みながら自説を語ることができて、説得力が増すと指導してきた。これは、「小論文はイエスかノーかを答えるものだ」「小論文には型がある」とともに、「樋口式小論文」の基本をなしている。
私自身も「確かに、しかし」を用いてあれこれの文章を書くうち、この表現は驚くほど多様な効果があり、様々な威力を発揮することに気づいた。単に反対意見を取り込むだけではない。ほかにも様々な用法がある。しかも、それは文章を書く時だけに限らない。読むときも、話をするときも、批評をするときも絶大な力を持つ。言ってみれば、「確かに、しかし」は魔法の表現ともいえるものなのだ。
「確かに、しかし」がいかに威力を発揮するか、この表現をどのように使えばうまくいくのかをまとめたのが、本書だ。この本はまるまるすべて「確かに、しかし」の用法について説明している。それほど、この表現には多様な威力がある。きっとこの本を読めば、この表現のあまりの威力に驚かれるだろう。
私自身、「確かに、しかし」の表現を多用するようになる前、「しかし」だけを多用する人間だった。「感じが悪い」「傲慢」「独りよがり」とよく言われていた。人間関係を築くのも苦手だった。ところが、この表現を多用するようになったとたん、複眼的にものを考えることができるようになった。その結果、「人の話をよく聞く」「バランスが取れている」と評価されるようになった。人間関係もうまくゆくようになった。この表現を多用して文章を書くと、次々と本が売れ始めた。250万部のベストセラーになった「頭がいい人、悪い人の話し方」(PHP新書)を注意深く読んでくだされば、すぐに気づかれるだろう。まさに、「確かに、しかし」のオンパレード!
「確かに、しかし」は、文章作成のテクニックであるだけではない。実は生き方のテクニックでもある。この表現を用いれば、たちまち生き方上手になる。
この本を多くの人の読んでいただき、「確かに、しかし」の用法をマスターして、文章を書くとき、読むとき、話をするとき、生き方に迷ったときに役立てていただけると嬉しい。
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