関西旅行 ~~ B級グルメ、ロートレック、なんば花月、美濃吉
大阪で一つ二つのちょっとした用があったので、合間に観光をしようと、2022年20月17日から19日にかけて関西小旅行をしてきた。8月に妻を亡くしてから初めての遠出。精進落としの旅とでもいうか。
初日(17日)は娘と行動を共にして食べ歩きを敢行。大阪の四ツ橋地区に宿をとったので、ミナミで大阪らしものをたらふく食べようと相談して、昼は、「ゆかり千日前店」でお好み焼き、夜は、「串かつ だるま心斎橋店」で串かつ。18日の昼は鶴橋まで足を伸ばして「牛一」本店で焼肉。実にうまい。お好み焼きと串かつはまさにB級グルメだと思うが、大阪に食の文化の豊かさに改めて驚嘆。二人でたらふく食べても、財布はあまり痛まない。それにも驚く。
さすがに食べるだけだと旅行としては寂しいので、18日の午前中、国立国際美術館に行ったら、なんと休館。が、すぐ近くにある中之島美術館は空いており、そこでは「ロートレックとミュシャ展」が開かれていた。ラッキーだった。
私はミュシャにはあまり関心がないが、ロートレックには以前から惹かれていた。ムーラン・ルージュのけだるさと哀歓が大胆な構図からほとばしっているのを感じる。音声案内でもサティの音楽がときどきバックにかかっていたが、まさにサティと同じような雰囲気を感じる。日本で言えば、永井荷風とも同じようなものを感じる。夜の仕事をする人々に寄り添い、その欲望と絶望をじっと見つめている。かなりたくさんの絵画やポスターが展示されていた。とても楽しめた。
18日に娘は帰ったので、19日は一人で行動。午前中に、前売り券を購入していたなんば花月で吉本のお笑いをみた。こう見えて、私は子どものころから、お笑いが大好き。ひところは新宿の末広亭に通っていたし、テレビで漫才があるとほとんど欠かさずみている。
アインシュタイン、そいつどいつ、ミルクボーイ、月亭八方、ザ・ぼんち、タカアンドトシ、中川家。どれもおもしろかった。笑い転げた。
とりわけ、ミルクボーイのラジオ体操ネタは最高だと思った。私は、M1グランプリの「コーンフレーク」と「もなか」に笑い転げて以来のファンで、その後、ユーチューブなどで追いかけてかなりのネタをみた。どれもおもしろかったが、今回のラジオ体操は別格。「コーンフレーク」以上におもしろい。
アインシュタインもタカアンドトシも中川家も素晴らしかったが、意外にも、それに劣らぬくらい、もしくはそれ以上に面白かったのが、ザ・ぼんちだった。漫才ブームのころも、そして、再結成した後も、私はテレビでこのコンビを見てきたが、ぼんちおさむの「馬鹿さ」がシュールな域にまで達して、そのころよりも今回はおもしろかった。錦鯉の長谷川の馬鹿さもおもしろいが、それを超えていると思った。
新喜劇にも笑い転げた。この荒唐無稽でハチャメチャで、あちこちつじつまが合わず、ナンセンスなギャグのつぎはぎであるのに、それが笑いを引き起こす。これはこれですごい文化だと思った。テレビで見ていると、「なんで大阪の人はこんなばからしいものが好きなんだろう」と思うが、実際に舞台を見ると、私も一緒になって笑い転げている。いやー、大阪の文化たるやすさまじい!
午後は大阪の街をぶらぶらと散策。疲れたので、京都に移動。
関西に来るからには、京都駅前の新阪急ホテル内の美濃吉で食べないわけにはいかない。大阪でB級グルメを堪能したが、やはり京料理はそれとは一味違う。最後は奥の深い京料理を食べたい。私は京都産業大学で仕事をしていたころから、この店のファンだ。
少し早く着いたので、京産大で仕事をしていたころに寝泊まりしていたマンションを見に行った。当時、京都に腰を落ち着けようかと考えて、妻とともに家具をそろえ、あれこれと計画していた。妻を思い出したので、東本願寺まで足を伸ばして、「南無阿弥陀仏」を唱えた。
美濃吉は先代の料理長のころからのファンだが、今も実においしい。土瓶蒸しはさすがのおいしさ。そして、私は何よりもこの店の「白みそ仕立て」が絶品だと思う。これが食べたくて、この店に寄る。じつにうまい。松茸ご飯もうまい。これぞ和食の奥深さだと思う。
B級グルメ、ロートレック、なんば花月、美濃吉、すべてに満足。良い旅だった。
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