« ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽 陰りのないフォーレ、ブラームス | トップページ | WBC優勝、そしてN響メンバーの室内楽を堪能 »

東京春音楽祭 マニンガー&ベン=アリ 一本調子に感じた

 2023319日、東京文化会館小ホールで、東京春音楽祭、オラフ・マニンガーのチェロ・リサイタルを聴いた。ピアノはオハッド・ベン=アリ。曲目は、前半にストラヴィンスキーのイタリア組曲とベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番、後半にブラームスのチェロ・ソナタ第1番。

 昨日、この二人に、ヴァイオリンの樫本大進とヴィオラのアミハイ・グロスが加わった四重奏を聴いたばかり。昨日は、内向的な陰りのない演奏に疑問を抱きながらも、十分に感動したのだったが、今日は、昨日に輪をかけた陰りのない演奏にまったく感動できなかった。ベートーヴェンのソナタ第3番とブラームスのソナタ第1番は大好きな曲なので期待していたが、残念だった。

 二人はずっと同じ雰囲気で弾きまくる。達者に弾いているのだが、ずっとハイテンポで輝かしい音。これだと一本調子になってしまう。私は特にオハッド・ベン=アリのピアノに問題を感じた。チェロの方はフレーズによって音色に変化を加えて表現しようとしているが、ピアノはずっと同じように弾きまくる。

 ストラヴィンスキーもベートーヴェンもブラームスも同じような演奏になっていた。まるで機械のような演奏。

 アンコールはカザルス作曲の「鳥の歌」。これももう少ししみじみと演奏してほしかった。

 上野には大勢の花見客が押し寄せていた。5分咲きといったところだろうか。海外からの客も目に付いた。やっとコロナ前に戻ってきた

|

« ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽 陰りのないフォーレ、ブラームス | トップページ | WBC優勝、そしてN響メンバーの室内楽を堪能 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽 陰りのないフォーレ、ブラームス | トップページ | WBC優勝、そしてN響メンバーの室内楽を堪能 »