クロンベルク・アカデミー日本ツアーⅡ 満足!
2023年6月17日、サントリーホールブルーローズでサントリー・チェンバーミュージック・ガーデン、クロンベルク・アカデミー日本ツアーⅡを聴いた。曲目は、前半に大江馨(ヴァイオリン)、今井信子(ヴィオラ)、アレクサンダー・ヴァレンベルク(チェロ)、ユリアス・アザル(ピアノ)によるモーツァルトのピアノ四重奏曲第2番と、ミハエラ・マルティン、毛利文香(ヴァイオリン)、今井信子、サラ・フェランデス(ヴィオラ)、アレクサンダー・ヴァレンベルク(チェロ)によるメンデルスゾーンの弦楽五重奏曲第2番、後半に毛利文香、大江馨(ヴァイオリン)、ハヤン・パク、サラ・フェランデス(ヴィオラ)、フランス・ヘルメルソン、アレクサンダー・ヴァレンベルク(チェロ)によるブラームスの弦楽六重奏曲第2番。
モーツァルトの四重奏は、アザルの明るくて潤いがあって芯の強いピアノに弦楽器が重なって、とても心地よい演奏だった、わくわく感があり、明瞭で楽しかった。
メンデルスゾーンについては、前回と同じように、クロンベルク・アカデミーの講師である第一ヴァイオリンのマルティンが濃厚な表現で引っ張った。前回はほかのメンバーがそれについていけず、マルティンが、ちょっと悪く言えば独り相撲を取っているような雰囲気だったが、今回は何しろ格としてマルティンに負けていない今井信子がいる。今井がしっかりと、マルティンの表現を受けて深みのある音楽を作り出していた。メンデルスゾーンの心の奥をえぐるような演奏。とてもよかった。
ブラームスの弦楽五重奏曲は、第一ヴァイオリンが毛利文香に代わったためか、まったく違う表現になった。マルティンほど濃厚ではなく、もっと清潔で自然。音色が美しく、若々しい。ただ、やはりマルティンほど強い個性でほかのメンバーを引っ張っていくのではないので、ところどころでちょっとだけ味が薄くなる。むしろ、若くて力を出し切るような演奏。若いヴァイオリニストなのに、ブラームスの世界を無理をしないで自然体で聴かせてくれて、それでいて十分に説得力があった。3曲ともにとても高レベルで私は満足だった。
2023年のサントリー・チェンバーミュージック・ガーデンは、私は今回で終了。全部で10公演を聴いたが、とても満足。やはり、エリアス弦楽四重奏団によるベートーヴェン・サイクルが最も充実していた。満足の2週間だった。
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