ピノック&紀尾井ホール室内管弦楽団のメンデルスゾーンに感嘆!
2023年9月23日、紀尾井ホールで紀尾井ホール室内管弦楽団定期演奏会を聴いた。指揮はトレヴァー・ピノック。曲目はすべてメンデルスゾーン。
最初にオラトリオ「パウロ」の序曲、次に詩篇第42番「鹿が谷の水を慕うがごとく」op.42、後半に交響的カンタータ(交響曲第2番)「讃歌」。
実はピノックの実演は初めて聴いた。前にチケットを購入していたが、家庭の事情で聴きに行くことができなかった。以前、CDで何枚か聴いた記憶があるが、それだけ。その時も偉く鋭角的な演奏だと思ったが、今回もそう思った。クレシェンドが激しく、きびきびして明快。バシバシと音楽を進めていく。メンデルスゾーンにはとてもぴったりの演奏だと思う。オーケストラもとても精緻。木管楽器がとてもきれいだと思った。そして、「賛歌」のトロンボーンもとてもいい(ただ、このメロディ、メンデルスゾーンにしてはあまり魅力的とは思えない)。
ソプラノのラゥリーナ・ベンジューナイテはきれいな声なのだが、私には音程が少し不安定に聞こえた。テノールのマウロ・ペーターは文句なく素晴らしかった。やわらかい声で歌いまわしもきちんとコントロールされていて、とてもいい。もう一人のソプラノの澤江衣里も、出番が少ないとはいえ、とてもきれいな声。合唱は新国立劇場合唱団。これは素晴らしかった。
「賛歌」を聴いて思ったのだが、やはりメンデルスゾーンは凄い作曲家だ。この曲はのちの「スコットランド」や「イタリア」に比べると、それほど完成度が高くはないが、豊かな旋律、深い思い、知的な構成、効果的なオーケストレーションなどに驚くところばかり。それを見事に再現していくピノックも見事だが、やはり曲がいい。メンデルスゾーンは名曲の宝庫だと思った。
やっと涼しくなった。やっと半袖の上に上着が必要になった。このまま秋になってほしい!
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- ヴァン・カイック弦楽四重奏団 音楽そのものの醍醐味!(2026.10.09)
- 新国立劇場「イタリアのトルコ人」 演出の工夫に感心!(2026.10.07)
- カルテット・アマービレ&今井信子のブラームスの感動!(2026.10.06)
- 濱田芳通&アントネッロの「マタイ受難曲」 ドラマティックな人間ドラマ・群衆ドラマ!(2026.10.04)
- オペラ映像「ラ・ボエーム」「ナブッコ」「ドン・パスクヮーレ」「ばらの騎士」(2026.09.24)

コメント