伊藤亮太郎と名手たちのモーツァルトとブラームスに感動!
1 月 22 日、ヤマハホールで「伊藤亮太郎と名手たちによる弦楽アンサンブル」を聴いた。
メンバーは伊藤のほか、横溝耕一(ヴァイオリン)、柳瀬省太、鈴木康浩(ヴィオラ)、横坂源、辻󠄀本玲(チェロ)。
曲目は、マルティヌーの弦楽三重奏曲第2番とモーツァルトの弦楽五重奏曲第 4 番ト短調、そして、ブラームスの弦楽六重奏曲第 1 番。いずれの曲も演奏者たちがピタリと息を合わせ、本当に楽しそうに演奏している。まさに室内楽の醍醐味。
マルティヌーの曲はとても勢いがあり、最初から私はかなり惹かれて聴いた。初めて聴く曲だったが、なかなかの名曲だと思った。3つの楽器は重なり合い、くんずほぐれつしてうまく進んでいく。
モーツァルトのト短調の弦楽五重奏曲は、ハ長調の弦楽五重奏曲やクラリネット五重奏曲とともに私の大好きな曲。堪能した。第一楽章の出だしは、それほど悲しみを強調したものではなかったが、音楽が進むにつれて、だんだんと悲しみが深まっていく。最終楽章の長調への転調の後の快活さも素晴らしかった。5人が息を合わせて自然に高揚し、自然に悲しみが描かれ、それが明るい世界に転換していく。それが素晴らしい。
後半のブラームスの六重奏曲第1番も全員が心を1つにしているのがとてもよくわかる演奏だった。冒頭からととても充実していたが、第2楽章の思いの強さは凄まじかった。穏やかに官能的に演奏するのではなく、ロマンティックな感情を激しくたたきつけるかのよう。すべての楽器が思いの丈を語り、それが相まって強い音楽になっていく。第3楽章、第4楽章も、その勢いが続いて、深くて濃い弦の世界が広がった。
それにしても、ブラームスの曲は本当によくできている! CDで聴いていると気づかないが、目の前で見ていると、例えば二台のチェロの役割、分担など本当に舌を巻くうまさ。それを日本を代表する名手たちが見事に奏でていく。至福の体験だった。
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