沖澤&シティフィルの「ダフニスとクロエ」に感動
2024年1月13日、東京オペラシティ コンサートホールで東京シティフィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を聴いた。指揮は沖澤のどか。曲目は、前半にシューマン(ラヴェル編曲の「謝肉祭」より3曲と、黒木雪音のピアノが加わってシューマンのピアノ協奏曲、後半にラヴェルの「ダフニスとクロエ」第1組曲、第2組曲。
「謝肉祭」については、ラヴェルの編曲を初めて聴いたが、シューマンのオーケストラ曲の雰囲気を残していると思った。ラヴェルだからもっと華麗になるのかと思ったら、意外と淡い。ラヴェルはシューマンをこのように聴いていたのだろう。
ピアノ協奏曲については、ピアニストと指揮者の意思統一が十分にできていないのではないかと思った。ピアノは時々ぐっとテンポを落としてロマンティックになる。もちろん、指揮はそれに合わせるが、そうなると曲の組み立てがゆがんでくる。結局、私はピアニストが何をしたいのかよくわからなかった。ピアノのアンコールはカプースチン作曲の「8つの演奏会用エチュード第1曲」とのこと。バリバリ演奏するちょっとジャズっぽい現代曲だが、私の席からは少なくとも音が鮮明には聞こえなかった。
後半は素晴らしかった。ただ、「ダフニスとクロエ」第1組曲の初めの部分はちょっともたついているように思った。一つ一つの楽器を緊張して演奏している感じで、少し精妙さに欠いた。が、だんだんと乗ってきた。オーケストラ全体が盛り上がるころから、一つ一つの楽器もしっかりと音が出るようになり、ラヴェルの音楽の精妙さと美しい音の爆発を聴かせてくれた。とりわけ、第2組曲の「夜明け」は圧巻。魂が震えた。
沖澤のどかは絶妙なリズム感でオーケストラを束ねる。音が濁らず、鮮明に盛り上がり広がる。まさに色彩的な音楽の運動! シティフィルからこんな精妙なフランス音楽の音が出るのを初めて聴いた(と言っても、私がドイツ音楽ばかりを追いかけているためでもあるが)。
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