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東京春音楽祭 「エレクトラ」 名演だった!

 2024418日、東京文化会館大ホールで東京春音楽祭、リヒャルト・シュトラウスの楽劇「エレクトラ」(演奏会形式)を聴いた。指揮はセバスティアン・ヴァイグレ。素晴らしい演奏だった、名演だと思う。

 最初に登場した日本人の女性たち(中島郁子・小泉詠子・清水華澄・竹多倫子・木下美穂子・北原瑠美)がしっかり歌って盛り上げた。エレクトラのエレーナ・パンクラトヴァは強靭な声、クリソテミスのアリソン・オークスは清純な声、クリテムネストラの藤村実穂子は迫力ある声、オレストのルネ・パーペは気品ある声、エギストのシュテファン・リューガマーはこの役にふさわしい強い声。いずれも巨大なオーケストラをものともせずに歌った。

 ヴァイグレの指揮も、ちょっとこの楽劇としては柔らかめでしなやかすぎるといえなくもないが、この複雑な音を縦横無尽に鳴らし、官能的に、そしてロマンティックに、そしてときに轟音によって残酷な人間の性を描き出した。読売日本日本交響楽団のメンバーも実に見事。このオーケストラらしい威力のある音を出した。

 ただ残念ながら、私は公演の前、まったく食欲がないのに無理をしてサンドウィッチを食べたら吐き気がして来て、むかつく胃を我慢しながら聴かなければならなかった。楽しめなかった。せっかくの名演奏だったのに!

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