ラ・フォル・ジュルネ東京2024年 2日目(5月4日)
ラ・フォル・ジュルネ東京2024年の2日目。3つのコンサートを聴いた。
オリヴィエ・シャルリエ(ヴァイオリン)、エマニュエル・シュトロッセ(ピアノ)
ラヴェルのヴァイオリン・ソナタ ト長調、エネスクのヴァイオリン・ソナタ第3番「ルーマニアの民俗様式で」。
素晴らしい演奏だった。シャルリエは細身で鋭いながらも甘美で深みのある音色。シュトロッセはクールで現代音楽的なタッチ。その二人が味のあるラヴェルとエネスクを演奏。ラヴェルのソナタについては、諧謔的に演奏することのできるこの曲をかなり生真面目に演奏。それがかえってラヴェルの音楽の純粋で高貴でありながらも遊び心にあふれる精神が浮かび上がる。最終楽章は大きく盛り上がって不思議な情熱の世界に導いた。
エネスクのソナタも、まさにルーマニアの田園風景への郷愁を掻き立てるような音楽。強い思いがみなぎっているのを感じた。シャルリエもシュトロッセもまさに名手だと思った。
・天羽明惠 スカンディナビアの国民楽派の歌曲
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドの作曲家の歌曲を集めたコンサート。ハイセ、ペッテション=ベリエル、ステンハンマル、ラングストレム、シベリウス、グリーグなどの作曲家の曲が楽しいトークとともに紹介された。天羽さんの表現力は誰もが認める通り。いくつもの言語の様々な表情の歌を聴かせてくれた。
知らない作曲家の歌曲を歌ってくれたのはとてもうれしい。それぞれにとても魅力ある歌曲だった。個人的には、シベリウスにはもっともっと名歌曲がたくさんあるのに、さらっと通り過ぎてしまったのが残念。それにせっかくだから、トイヴォ・クーラの歌曲も歌ってほしかった。しかし、それはないものねだりに過ぎない。
トリオ・オウオン「偉大な芸術家の思い出に」
トリオ・オウオン(オリヴィエ・シャルリエ、ヤン・ソンウォン、エマニュエル・シュトロッセ)によるチャイコフスキーの「偉大な芸術家の思い出に」。素晴らしかった。
独特の含みのある音色のシャルリエ、ロマンティックな弦を響かせるソンウォン、現代音楽的なアプローチをするシュトロッセ。その三人が力いっぱいに演奏。感情過多にならず、思い入れをしすぎずに、しかしロマンティックに演奏。第1楽章の痛切なメロディもさることながら、第二楽章の変奏曲のそれぞれの掛け合いがとてもおもしろかった。まったく隙がなく音と音が絡み合い、深い世界を作り出した。最後の3つほどの変奏は圧巻だった。魂が震えた。このトリオ、すごい!!
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