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芸劇ブランチコンサート ドヴォルザークのピアノ四重奏曲を楽しんだ

 2024619日、東京芸術劇場でブランチコンサートを聴いた。出演は、郷古廉(ヴァイオリン)、佐々木亮(ビオラ)、向山佳絵子(チェロ)、清水和音(ピアノ)。曲目は、モーツァルトのピアノ四重奏曲第2番K493とドヴォルザークのピアノ四重奏曲第2番変ホ長調。

 モーツァルトのほうは、私はあまり惹かれなかった。忙しい演奏者たちなので、もしかしたらあまり合わせる時間が取れなかったのでないかと思った。それぞれの奏者の技量はしっかりしているのだが、何をしたいのかよくわからない。清水のピアノがリードするが、ほかのメンバーがそれに納得しているように聞こえない。簡単に言うと、あまり味のない演奏だった。

 後半のドヴォルザークはとてもよかった。私がこの曲の実演を聴くのはこれが初めて。おそらく録音でも数えるほどしか聴いたことがない。が、こうして聴くと、やはりとても良い曲。四人の演奏も素晴らしい。郷古の研ぎ澄まされ、くっきりした美音、佐々木の静かに歌う音、向山のしっとりとして芯の強い音(ただ、もしかしたら、私の席のせいかもしれないが、チェロの音がほかの楽器よりも聞き取りにくかった)、清水の推進力のある美音。それらが相まって、ドヴォルザークの世界を作り上げた。トークで清水が語る通り、この曲は第2楽章がとても美しい。叙情的に、そしてきわめて精緻に演奏。終楽章も楽器が緻密に絡み合って大きく盛り上がった。

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