日フィル&ウォンのブルックナー ことごとく私の美学に反するブル9だった!
2024年9月6日、サントリーホールで日本フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を聴いた。指揮はカーチュン・ウォン、曲目はブルックナーの交響曲第9番。
ウォンの評判は前から聞いていたので、一度実演を聴きたいと思いながら、取り上げられた曲が私の苦手なものばかりなので、これまで敬遠していた。今回、ブルックナーの演奏ということでやっと聴けると思った。私の好きなタイプの演奏にはならないだろうとは覚悟していたが、それにしても、それにしても!
すべてにおいて私の美学に反する! 一つ一つの音が、私の耳にはあまりに雑駁に聞こえる。音の重なりも、信じられない響きを作り出す。私の求める音ではない。ブルックナーの音がしない。音が一つにまとまらない。金管の音が妙に突出していたり、金管の不思議なメロディが大きな音で流れたり。そして、フレージングもまた私には納得できない。流れが途切れ、唐突に別のところに向かってしまう。フォルティシモのところで音が濁る。私にはあまりに汚い音に聞こえる。
要するに、音も響きも音の流れも構成感もすべて違和感だらけ。違和感どころではない。我慢ならないと思った。
第一楽章の始まりからして、耐え難いと思った。私は大のマーラー嫌いだが、マーラーを聴くときのような耐えがたさをずっと味わい続けた。私がもう少し若かったら、そして、私の席が隅っこのほうだったら、きっと楽章の途中で抜け出しただろう。
第二楽章のスケルツォも、あまりに雑然。高揚をまったく感じない。濁った音が大きくなっているだけ。第三楽章も、私の好きな魂の奥底をえぐるような音楽にならない。
演奏後、大喝采が起こったので、この演奏を我慢ならないと思ったのは一部の人間だったらしい。少なくともこの指揮者のブルックナーは私には合わないことを確信して帰った。
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