読響&ヴァイグレ 「ばらの騎士」組曲 とても良かったが、あと少しの香りがほしい!
2024年9月28日、東京芸術劇場で読売日本交響楽団の演奏会を聴いた。指揮はセバスティアン・ヴァイグレ、曲目は、前半にウェーバーの歌劇「オベロン」序曲と、チェロのエドガー・モローが加わって、ブルッフの「コル・ニドライ」とコルンゴルトのチェロ協奏曲。後半にコルンゴルトの「シュトラウシアーナ」とリヒャルト・シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」組曲。ドイツ、ロマン派の音楽を盛りだくさん。
「オベロン」序曲は、いかにもドイツ風の奥の深い音でふくよかに生き生きと聞かせてくれた。音の重なりがとても心地よい。重い音ではないのだが、しなやかな重厚感がある。「コル・ニドライ」はゆっくりとしたわかりやすいメロディの曲。チェロの音がとても美しいのだが、私としては少々退屈した。曲自体の問題だろうが、もうちょっと変化が欲しいと思った。
コルンゴルトのチェロ協奏曲は初めて聴いた。ヴァイオリン協奏曲と同じように、甘美でダイナミックで華やかで、とても魅力的な曲だと思った。モローのチェロも歌心にあふれていてとてもいい。とてもロマンティックな音だと思う。ヴァイグレの指揮するオーケストラと見事に合致していると思った。
「シュトラウシアーナ」はヨハン・シュトラウス2世のいくつかの曲を引用してコルンゴルトがまとめたもの。コルンゴルトらしいオーケストレーション。甘美的! とても楽しくおもしろい。
最後に「ばらの騎士」組曲。これもさすがの演奏。シュトラウスらしい華やかで繊細でゴージャスで官能的。楽器の響きも美しく、まとまりととてもいい。ただ、あと少しの精妙さ、あと少しの香りが欲しいと思った。これまで聴いて感動したこの曲の演奏(ザルツブルクで聴いたガッティ指揮、グスタフ・マーラー・ユーゲントの演奏など)と比べると、ほんの少しそのような香りが不足している気がする。とてもいいのだが、心の底から陶酔することはできなかった。
なお、コンサートマスターの長原幸太さんが今回で退団なさるとのこと。知らなかった! これからどうなさるのだろう。
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