NISSAY OPERA「連隊の娘」 充実の上演! 楽しかった!
2024年11月9日、日生劇場でNISSAY OPERA 2024 ドニゼッティのオペラ「連隊の娘」をみた。演奏、演出ともにとても満足できるものだった。とても楽しかった。
指揮は原田慶太楼、オーケストラは読売日本交響楽団。きびきびした演奏で、ドニゼッティ特有のわくわく感もあって、とてもいい。歌手との息もしっかりと合っているように思える。読響もしっかりとした音を出している。
粟國淳の演出もとても納得できる。舞台全体がおもちゃ箱という設定だろう。巨大なクマのぬいぐるみがあり、連隊の兵士たちは兵隊人形を思わせる。映画「トイ・ストーリー」へのオマージュもあるのだろう。トニオは「トイ・ストーリー」の主要な登場人物を連想させる。連隊の兵士たちも動きもぎくしゃくして機械人形のよう。貴族たちも、紙で作った衣装を普段着の上に取り付けただけの格好で現れる。マリーやトニオの動きも子どもっぽい。
このオペラを現代において大真面目に上演すると、やはり、いくら何でも嘘っぽくて、観客はついていけない。そこであえておもちゃ箱の世界にして子供っぽいファンタジーに仕上げたということだろう。これなら堅いことを言わずに心から子どもの世界を楽しめる。
マリーの砂田愛梨は素晴らしかった。音程のいい美しい声。高音もしっかりとコントロールされてとても美しい。ホール中にビンビンと響き、合唱団の中で一人、マリーの声がはっきり聞こえる。この役を欧米の一流の劇場で歌ってもきっと大喝采を浴びるだろうと思った。トニオは、糸賀修平が予定されていたが、練習中のけがのため欠場とのことで、代役として澤原行正が演じた。突然の代役だったのだろうが、大健闘。声もよく出ていて、高音も美しかったが、ちょっと音がかすれた。
ベルケンフィールト侯爵夫人の金澤桃子はメゾの美声。フランス語の発音も見事だった。シュルピスの山田大智もしっかりした声でとてもよかったが、いかにもカタカナふうのフランス語はご愛嬌というところ。
全体的に大いに楽しむことができて、とてもよかった。ドニゼッティのオペラは理屈なしに楽しい。
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