アンジェリコ&読響の第九 若々しいが、がさつに思えた
2024年12月17日、サントリーホールで読売日本交響楽団の第九演奏会を聴いた。
第1部は大木麻理によるオルガン独奏。第2部はフランチェスコ・アンジェリコ指揮によるベートーヴェンの交響曲第9番。今季初めての第九。
端的に言って私の好きな演奏ではなかった。全体的に快速。第1楽章は、かなり個性的というか攻撃的というか。テンポを激しく変えて、鋭く迫ろうとする。が、私にはあまりに不自然に聞こえる。音のまとまりもよくなく、音楽が自然に高揚しない。第2楽章は第1楽章よりも自然に流れたが、音に切れがなく、妙にうるさく感じられた。第3楽章は私の求める繊細さがなく、野放図な感じ。第4楽章になってやっと、私は音楽に乗ることができた。ただ、それでも力任せのようなものを感じて、音楽に浸ることはできなかった。
独唱陣はとてもよかった。バスのエギルス・シリンスはさすがの安定した歌唱。素晴らしい。テノールのダヴィデ・ジュスティはかなりオペラ風の歌いまわし。少し違和感がある。ソプラノの中村恵理、メゾ・ソプラノの清水華澄もとてもよかった。合唱は新国立劇場合唱団(合唱指揮=水戸博之)。声がよく出ていたが、指揮者の指示だと思うが、少しがなり立てすぎているように思った。
若々しくて、少々がさつな第九、というのが、私の大まかな印象だ。今日はちょっと残念。ただ、会場は沸いていたので、私の耳がついていけなかったのかもしれない。
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