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小林&大西のデュオ メノッティの「電話」を楽しんだ

 2025年1月29日、東京オペラシティコンサートホールで、アフタヌーン・コンサート・シリーズ小林沙羅&大西宇宙デュオ・リサイタルを聴いた。ピアノ伴奏は河原忠之。

 前半には、「フィガロの結婚」や「セヴィリアの理髪師」、「ウェスト・サイド・ストーリー」からアリアや二重唱、後半はメノッティのオペラ「電話」。とても楽しいコンサートだった。

 バリトンの大西宇宙がやはり圧倒的に素晴らしい。見事な声。フィガロでは軽妙さもあり、ロッシーニの早口も、専門の歌手には劣るかもしれないが、とても見事。「私は街の何でも屋」は客席で歌い始めて、舞台に向かう間、私のすぐ横を通って行ったが、すぐわきを通る時の声量に驚いた。ソプラノの小林沙羅もチャーミングな容姿とあか抜けた歌いまわしがとてもいい。ただ、もう少し陰影がほしい気がするが、これらの曲目では仕方がないのだろうか。河原のピアノは自在に歌手に合わせて雰囲気を作っていく。さすがというしかない。

 メノッティの「電話」は、私の記憶が正しければ、実演を見るのは初めてだと思う。おしゃれな舞台でとても良かった。二人の演技もなかなかのもの。1950年前後のアメリカの雰囲気をうまく出している。男性が結婚を申し込もうとしているのに、女性が長電話するために、口を出す機会がなくなってイライラしながらも、最後にはめでたいめでたしという話なので、まあこれはこれでいいのだが、私としてはもう少し陰影があってもいいのではないかとは思った。あっけらかんとしているのもいいのだが、メノッティの音楽にはもう少し表情があるような気がする。

 アンコールは、「メリーウィドウ」の有名な二重唱。これもよかった。

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