ソヒエフ&N響のブラームスの交響曲第1番 しなやかで美しく格調高く
2025年1月24日、NHKホールでNHK交響楽団第2029回 定期公演 Cプログラムを聴いた。指揮はトゥガン・ソヒエフ。曲目は前半にストラヴィンスキーの組曲「プルチネッラ」、後半にブラームスの交響曲第1番。先週は同じソヒエフ指揮でショスタコーヴィチの「レニングラード」を聴くつもりだったが、インフルエンザでダウン。今日はそのリベンジということになる。
コンサートマスターは、篠崎さん(マロさん)。特別コンサートマスターの最後の公演だとのこと。
「プルチネッラ」については、実演を聴いたのはたぶん二度目か三度目。ストラヴィンスキーがなぜこのような曲を作ったのか、解説を読んでもまだ納得がいかない。演奏についてはとても清澄な音で、面白く聞くことができた。
ブラームスはさすがに素晴らしい演奏! ソヒエフの指揮はあまり重厚ではない。あわてず騒がず、じっくりと演奏。こけおどしが一切なく、しなやかで深い。フレーズの処理がとても美しい。テーマが繰り返されるとき、表情が変わり、ぐっと深みが増す。そのあたりのニュアンスの移り変わりが見事。最初から観客をブラームスの世界に叩き入れようとするのでなく、徐々に徐々に音楽そのものがその世界に入っていく。音の重なりもとても美しい。透明感を失わない。管楽器がとても美しい。第二楽章のオーボエが本当に素晴らしい。
明らかに第四楽章に力点がある。例のホルンのソロの美しいこと。まさに空が晴れて大きく視野が広がる感じ。そこから大自然が大きく広がっていく。目に見えるよう。一つ一つの楽器のニュアンスも見事。そして、大きく盛り上がる。格調高く、しなやかでスケールが大きい。緩やかに上昇していく。
もう少し切迫して、もうちょっと悲劇的で、もうちょっと必死でもいいのか・・と思わないでもないが、きっとこれがソヒエフの音楽なのだろう。それはそれで、今日はとてもいいものを聴いた!という幸せな気持ちが強く得られる。素晴らしい演奏だった。
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- 新国立劇場「イタリアのトルコ人」 演出の工夫に感心!(2026.10.07)
- カルテット・アマービレ&今井信子のブラームスの感動!(2026.10.06)
- 濱田芳通&アントネッロの「マタイ受難曲」 ドラマティックな人間ドラマ・群衆ドラマ!(2026.10.04)
- オペラ映像「ラ・ボエーム」「ナブッコ」「ドン・パスクヮーレ」「ばらの騎士」(2026.09.24)
- サーナ・テクセレの「メサイア」 加耒徹は指揮者としても素晴らしかった!(2026.09.22)

コメント