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アントネッロ公演「オルフェオ」 病みつきになりそう!

 2025223日、神奈川県立音楽堂で、濱田芳通&アントネッロによるモンテヴェルディ「オルフェオ」をみた。

 私は長い間、バロック・オペラにはあまり関心がなかった。ソフトで何本か見たが、少々退屈に感じていた。ところが、昨年、アントネッロの「リナルド」をみて感激。バロック・オペラのおもしろさを感じるようになった。今回、アントネッロが「オルフェオ」を上演するとなると、観ないわけにはいかないと思って、紅葉坂の急坂はいやだなと思いつつも、神奈川県立音楽堂にまで出かけたのだった。

 素晴らしい公演だった。

 まずオーケストラがいい。本当に活気のある音。濱田芳通の勢いのあるエネルギッシュな指揮もさることながら、一つ一つの楽器の音が美しい。古楽の美しさ、楽しさを堪能できる。大オーケストラと違って一人一人の音がはっきり聞こえてうれしい。

 歌手陣もとてもよかった。まずオルフェオの坂下忠弘が見事。自然な美声で音程もいい。容姿も含めてこの役にふさわしい。エウリディーチェの岡崎陽香も澄んだ美声。ムジカとプロゼルピナを歌った中山美紀も深みのある美声。そして、圧倒的な存在感を示したのがメッサジェーラの彌勒忠史。エウリディーチェの死を伝える凄味のある声に震撼した。さすがというしかない。その他の歌手陣も健闘。中村敬一の演出も、簡素にしてわかりやすく、しかも十分に感情移入ができる。

 まさに手作りの雰囲気。音楽が目の前で生まれ、目の前でイマジネーションが花開き、オルフェオが生きて、黄泉の国に出かける。観客とオーケストラ、歌手陣が一体となって神話世界を作り上げていく。これがアントネッロの世界だろう。親しみやすく、生き生きとして、楽しい。そうか、これがバロック・オペラの楽しみか! 病みつきになりそう。

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