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伊藤亮太郎の室内楽 仲間たちと息を合わせれば名演奏が生まれる!

 202531日、伊藤亮太郎の室内楽を聴いた。出演は伊藤亮太郎(ヴァイオリン)のほか、柳瀬省太(ヴィオラ)、佐藤晴真(チェロ)、浜野与志男(ピアノ)。曲目は前半にシューマンのヴァイオリン・ソナタ第1番とショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番 、後半にブラームスのピアノ四重奏曲第1番。

 私は伊藤亮太郎を中心とする室内楽のコンサートを楽しみにしている。今回もとてもよい演奏だった。

 ただ、シューマンのソナタは、私にはよくわからなかった。私がシューマンのソナタをよく理解していないということもあるのだが、どんな解釈で演奏しているのかつかめなかった。

 ショスタコーヴィチは本当に素晴らしい演奏! まさに鬼気迫る。実を言うと、私はこの曲を数回した聴いたことがなく、とてもよく知っているというわけではない。だから、自信を持って言えないが、無理やり大袈裟に演奏しているのではなく、ショスタコーヴィチの音楽をあるがままに演奏しているのがとてもよくわかる。仲間たちがしっかりと心を合わせて演奏すれば、それだけでこんなにものすごい世界が生まれるのだと納得。自然のうちにメリハリがつき、構築性が生まれ、音が広がり、音が重なり、それが伝わっていく。うーん、ショスタコーヴィチはなんだかさっぱりわからんけど、すごい!

 ブラームスは、チェロの佐藤のしっかりとしながらもロマンティックな面のある音に惹かれた。チェロの音が全体に彩りを与えている。もちろん、浜野の芯の強いピアノの美音も、そしてもちろん伊藤の表情のあるヴァイオリンの音も、柳瀬のしっかりとしたヴィオラの音も一つ一つがしっかりと活かされる。終楽章の盛り上がりも素晴らしかった。しかし、これも無理やりにジプシー的な色付けをしている様子はない。心を合わせて演奏するうちに、ブラームス本来の音楽が出来上がっていく。構築性のしっかりとした、そしてロマンティックで気品のあるブラームスの世界が広がった。これが室内楽の魅力なのだろうな、と改めて思った。

 アンコールは、ブラームスのピアノ四重奏曲第3番第3楽章。これもとてもよかった。チェロが美しい!

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