練木&クヮルテット・インテグラ 勢いのあるブラームスのピアノ五重奏曲!
2025年6月7日、サントリーホールブルーローズで、サントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデンの初日、クヮルテット・インテグラ&練木繁夫の演奏を聴いた。
曲目は前半にシューマンのピアノ五重奏曲、後半にブラームスのピアノ五重奏曲。
クヮルテット・インテグラは言わずと知れた若手の室内楽のトップを走る団体で、サントリーホール室内楽アカデミーで学んできた。練木繁夫はそのアカデミーの講師だった。つまりは師弟による演奏。
シューマンに関しては、私は少し違和感を覚えた。練木が若手を引き立てようとしすぎているのではないかと思った。あまりに若々しく、どちらかというと突っ走っていく演奏に思えた。「もう少しじっくり演奏するほうがいいだろうに! そんなに突っ走らないで、ゆっくり組み立てようよ!」と言いたくなるところが、多々あった。そのために、一本調子になっていたり、構築性が弱くなっていたりするのを感じた。とりわけ第2楽章はもっとリリックに演奏してほしいと思った。もちろん、勢いがあって、激しいロマンティックな気分があってとても感動的なところもあるが、全体的に少しだけ不満だった。
ブラームスのほうはもっとずっと良かった。こちらも同じタイプの演奏だと思う。若さを面に出して、勢いよく強い感情を描いていく。しかし、こちらは曲自体がシューマンの曲に比べて構築的であるせいもあるのかもしれないが、音楽に深みがあり、単に若さだけでない奥行きが出ている。
音程のよいシャープな音で正確なアンサンブル。そうした音で躍動的に演奏するので、スケールが大きくなり、感情の幅も広がる。私としては、こちらの曲でも、もう少しフレーズに表情の差をつけてもよいのではないかと思ったが、それよりも若い力による力感あふれる演奏を重視したのだろう。第3楽章はとりわけダイナミックで見事だった。
今年もサントリーホール・チェンバーミュージック・ガーデンでは素晴らしい演奏が続きそう。楽しみだ。
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- ヴィオッティ&東響のショスタコーヴィチの第10番に圧倒された(2026.10.11)
- ヴァン・カイック弦楽四重奏団 音楽そのものの醍醐味!(2026.10.09)
- 新国立劇場「イタリアのトルコ人」 演出の工夫に感心!(2026.10.07)
- カルテット・アマービレ&今井信子のブラームスの感動!(2026.10.06)
- 濱田芳通&アントネッロの「マタイ受難曲」 ドラマティックな人間ドラマ・群衆ドラマ!(2026.10.04)

コメント