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BCJのロ短調ミサ 素晴らしい演奏だったが・・・

 2025年7月20日、サントリーホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏会を聴いた。指揮は鈴木優人、曲目はバッハのミサ曲ロ短調。歌手陣は、櫻井愛子、森麻季(ソプラノ)、テリー・ウェイ(アルト)、吉田志門(テノール)、クリスティアン・イムラー(バス)。とてもよい演奏だった。

 まずはとてもしなやかな「キリエ・エレイソン」の冒頭に驚いた。深みのある音。まさにバッハのミサ曲にふさわしい。じっくりと深い思いを込めた演奏。バッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーの一つ一つの音は限りなく美しく、オーケストラのアンサンブルも見事。合唱も精度が高い。ソリストもこの上なく充実している。すべての歌手がしなやかな美声で歌う。櫻井愛子は透明な声でしなやかに歌う。森麻季もまた清澄な声でありながら、少し華やかさを持った声。いずれもとても素晴らしい。アルトのテリー・ウェイは音程がよく、深みのある声。吉田志門は、ベネディクトゥスをしみじみと歌って感動的だった。クリスティアン・イムラーは堀の深い歌唱で、これも見事。

 ただ、バランスが取れ、無理なところのまったくない、きわめて成熟した音楽であって、それはそれでとてもよい演奏なのだが、私としては、少し不満を感じないでもなかった。もちろん、私は大のバッハ愛好者というわけではなく、バッハに関して大いに修行不足であるせいかもしれないが、私はもっと特別な演奏を期待していたのだった。たとえば、もっと信仰心にあふれた峻厳な音楽、あるいは宇宙的な深みを感じさせる音楽、あるいは若々しくて躍動的な音楽。そんな音楽を聴かせてくれるのではないかと期待していた。意外とふつうの名演奏だったと思ったのだった。

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コメント

お運びくださり誠にありがとうございました😊
リサイタルでお会いできますのを心よりお待ちしております。吉田志門

投稿: 吉田志門 | 2025年7月21日 (月) 11時35分

吉田志門 様
コメント、ありがとうございます。
昨日、「ベネディクトゥス」を堪能させていただきました。ありがとうございます。来月のリサイタルを楽しみにしております。

投稿: 樋口裕一 | 2025年7月21日 (月) 21時08分

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