« 吉田志門&碇大知のリサイタル ブリテンの歌曲に震撼! | トップページ | チベット旅行 ライトアップされたポタラ宮 »

沼尻&神フィルの「トゥランガリーラ交響曲」 興奮した!

 202588日、ミューザ川崎シンフォニーホールで沼尻竜典指揮、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏でメシアンの「トゥランガリーラ交響曲」を聴いた。ピアノは北村朋幹、オンド・マルトノは原田節。素晴らしい演奏だった。興奮する演奏だった。

 私は音楽に関してきわめて保守的人間であって、リヒャルト・シュトラウス以降の音楽をほとんど聴かない。ほとんど無知に等しい。40代のころまではたまに聴くことはあったが、近年は本当にご無沙汰している。ただ、「トゥランガリーラ交響曲」に関しては、レコードだったかCDだったか、その昔、小澤征爾指揮、トロント響の演奏を繰り返し聴いていた。誰の演奏だったか思い出せずにいるが、実演も聴いた記憶がある。フェスタサマーミューザで神奈川フィルがこの曲を演奏すると知って、久しぶりに聴きたくなった。

 神フィルについては、先日の「ラインの黄金」の演奏会形式の演奏が素晴らしかったの期待して出かけたのだったが、いやはや期待以上の凄さだった! 

 まず沼尻の指揮ぶりに圧倒された。初めのころこそ、少しだけ縦の線がそろわない面があったが、まさに縦横無尽の指揮ぶり! オーケストラをしっかりとコントロールしているのだと思うが、オーケストラの自発性を任せているような雰囲気がある。それでいて、躍動感があり、官能性があり、音の醍醐味があり、色彩感があり、実に的確な構成感があった。ものすごく複雑なリズムだと思うが、それが躍動して進んでいく。音が濁らず、しかしきらびやかになりすぎず、愛の賛歌の世界を繰り広げる。私はこの曲を、スクリャービンの「法悦の詩」(そういえば、この曲、この頃あまり演奏されないような気がする!)と同じような雰囲気を感じて大好きだったのだが、まさにそれを今日も感じた。ぞくぞくずるような官能性が楽器の洪水によって押し寄せてくる。それが見事に整理されている!

 石田泰尚をコンサートマスターとする神フィルのそれぞれの楽器にも感嘆した。弦楽器はもちろん、管楽器も美しい。そして打楽器も小気味いい。あれだけの音量なのに、まったく音が濁らない。

 北村朋幹のピアノのあまりの強靭さにも驚いた。打楽器のように弾きこなしながら、官能性も濃厚。原田のオンド・マルトノも特有の音がおもしろい。官能をくすぐる。

 私はとりわけ第5楽章の「星々の血の喜び」に興奮した。そして、終曲の熱狂的な終わりも圧倒された。

 神奈川フィルは凄いオケになったものだ!

|

« 吉田志門&碇大知のリサイタル ブリテンの歌曲に震撼! | トップページ | チベット旅行 ライトアップされたポタラ宮 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

沼尻さんは昨年のブルックナーの5番もたいへん素晴らしい演奏でした。メシアンは聴けませんでしたが、今回の様子を伺って10月のブルックナーの8番も楽しみになりました。

投稿: かきのたね | 2025年8月16日 (土) 01時12分

かきのたね 様
コメント、ありがとうございます。
沼尻・神フィル、本当に注目だと思います。10月のブルックナー、私は別のチケットを購入してしまっています。悩むところです。

投稿: 樋口裕一 | 2025年8月17日 (日) 09時46分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 吉田志門&碇大知のリサイタル ブリテンの歌曲に震撼! | トップページ | チベット旅行 ライトアップされたポタラ宮 »