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沖澤のどか&京響の「シェエラザード」 沖澤の手際と石田の美音に惹かれた!

 2025923日、サントリーホール・大ホールで京都市交響楽団東京公演を聴いた。指揮は沖澤のどか、曲目は前半にルイーズ・ファランクの交響曲第3番ト短調、後半にリムスキー・コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。

 ファランクはクララシューマンやファニー・メンデルスゾーンと同時代に活動した女性作曲家。一時期、女性作曲家に興味を持ってCDを何枚か購入して聴いたが、ファランクの曲を聴くのは初めてだ。わかりやすい、なかなかいい曲だと思った。シューマンからシューマンらしさを除いたような曲とでもいうか。

 第1、2楽章はありがちというか、あまり創意を感じない曲だと思ったが、第3楽章は躍動感があっておもしろかった。終楽章は大きく盛り上がってとても魅力があった。沖澤の指揮もとても的確だと思う。きびきびと、しかししなやかに、そして歌心を持って音楽を進めて、最後には大きく高揚していく。

「シェエラザード」は、まずソロコンサートマスター石田泰尚の研ぎ澄まされた美音に引き付けられた。まさにこの曲のヴァイオリン・ソロによるシェエラザードのテーマは石田の音にピッタリ! 流麗で官能的で澄み切っている! 予想はしていたが、予想以上の素晴らしさ!

 第1曲では、オーケストラは少しもたつき気味で、「抜け」が足りないと思ったが、第2曲以降、ぐんぐんと精度が高まった。第2曲ではそれぞれの管楽器が感情豊かに歌い、それとともにオーケストラ全体も色彩感を高めていった。沖澤のコントロールも素晴らしく、楽器群が見事に重なり合って音楽が高まっていく。その手際がとてもいい。終楽章の盛り上がりも見事だった。ただ、世界の一流オーケストラに比べると、ちょっとまだ音の「抜け」が不足する気がしないでもないが、これだけの音を聴かせてくれるのたいしたものだ。

「シェエラザード」の実演を聴くのは2度目か3度目だと思う。中学生のころレコードを購入した(25センチ盤だった記憶がある)が、あまり好きな曲ではなかったので、それほど頻繁には聴かなかった。誰の演奏だったかも覚えていない。が、今、改めて聴いてみると、これはなかなかの名曲だと思う。オーケストラの色彩感は見事だし、曲の展開も自然で美しい。リムスキー=コルサコフのオペラの真価を最近発見したばかりだが、「シェエラザード」もそれに劣らぬ稀有な名曲だと思う。そして、沖澤のどか指揮の京響はこの曲の魅力を十分に聴かせてくれた。

 アンコールはドビュッシーの「月の光」のオーケストラ版。ここでも石田のヴァイオリンが美しい音を聴かせてくれた。

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