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都響&ストルゴーズ&エーベルレのベートーヴェンに驚嘆!

 2025105日、東京芸術劇場コンサートホールで東京都交響楽団第1028回定期演奏会を聴いた。指揮はヨーン・ストルゴーズ。曲目は前半にヴァイオリンのヴェロニカ・エーベルレが加わってベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、後半にシベリウスの交響曲第3番。

 ヴァイオリン協奏曲では、やはりエーベルレの音に圧倒された。いや、驚嘆したというべきか。音程のよい細身の音だが、香りがあり、勢いがある。ストルゴーズの指揮は、スケールが大きく、重量感があってアクセントが強い。低弦がかなり強く、ティンパニの音がドスンと響く。重みのあるオーケストラを背景にしたエーベルレの音はまた格別! 私は何度か彼女の演奏を聴いているが、そのたびに感動を深めてきた。

 今回、なんといっても、あっと驚くのが日本初演だというイェルク・ヴィトマンのカデンツァだ。ヴィトマンの曲もとても刺激的で説得力がある。現代奏法をたくさん取り入れ、しばしば現代音楽風ではあるが、確かにベートーヴェンの精神から逸脱していない。ヴァイオリンだけでなく、時折、コントラバスとティンパニが加わる。切れがよく、スケールが大きく、躍動感にあふれている。そして、エーベルレの超絶技巧も凄まじい。もしかして、ベートーヴェンの曲が初演されたとき、聴衆はこのような気持ちで聴いたのではないかと思わせてくれる。素晴らしかった! 凄い!と思った。

 ソリスト・アンコールはコンサートマスターの水谷晃が加わって、バルトークの2つのヴァイオリンのための44の二重奏曲 より No.43 ピツィカート。これも切れがよく、ぴたりと音があっていた。

 後半のシベリウスについては、第1楽章は素晴らしかった。こちらも重量感があるが、停滞しないので、スケールが大きく躍動感がある。ちょっと巨匠時代の演奏を思わせる。ただ第2楽章は少しもたついて聴こえた。内省的に積み上げていこうとしているのだと思うが、バランスが崩れた感がある。第3楽章の途中から活気を取りも出して、シベリウス特有のクライマックスを形作ったが、もたつき気味の箇所が尾を引いて、大きな盛り上がりにならなかったような気がした。悪い演奏ではなかったが、前半のベートーヴェンを聴いて期待していたわりには、ちょっと期待外れだった。

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