デュトワ&N響 「ダフニスとクロエ」 最後は感動に震えた!
2025年11月14日、NHKホールでNHK交響楽団定期演奏会を聴いた。指揮はシャルル・デュトワ、曲目はすべてラヴェルの曲で、前半に曲目は、「亡き王女のためのパヴァーヌ」。組曲「クープランの墓」、後半にバレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲)。
前半を聴いた段階では、少し不満だった。もちろん、精妙な美しい音、微妙な音の印影、ラヴェルらしい静かなうねり、いずれもとてもいい。N響もきれいな音を出しているし、デュトワの棒さばきも見事でまったく弛緩せず流麗に、しかも生き生きと流れていく。ただ、最後のほんの少しの香りの不足を感じる。食事をすませて、感動しながら「ああ、おいしかった!」と言わせるほんの少しの最後の香りを感じない。まあ、日本のオーケストラでは仕方がないのかな、あるいはこの大きなホールでは仕方がないのかなと思って後半に臨んだ。
随分長い休憩時間だったが、何かあったのだろうか。20分の休憩とされていたが、たぶん、35分くらいの休憩があったような気がする・・・。
「ダフニスとクロエ」も、基本的には前半と同じような演奏だった。オーケストラに香りが不足すると言えば、やはり不足する。ただ、100人規模の合唱が入り、オーケストラが大規模になると、雰囲気が変わる。前半のような内省的な音楽でなくなり、もっと外に向かう音楽になったので、オーケストラに対して違和感がなくなった。同じように精妙な音、色彩的でしなやか。ギリシャの海や島々の情景が浮かぶ。人と人の影が音楽の中に見えてくる。そして、夜明け、鳥たちのさえずり、壮大な自然と人間の調和。それが見事な音で展開された。最後は感動に震えた。
「ダフニスとクロエ」については、私はとても満足だった。久しぶりにデュトワのフランス音楽を聴いたが、やはりとてもいい。
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コメント
私は土曜日のほうを聴きました。私も樋口様に同感です。「亡き王女のためのパヴァーヌ」と「クープランの墓」は退屈で、これはNHKホールで聴く曲ではないなと思いました。「ダフニスとクロエ」は面白く聴きましたが、正直に言うと、オーケストラよりも大編成の合唱のほうに耳を奪われました。
じつは私はAプロも聴いたのですが、Aプロのときは異常に張り詰めた気迫がありました。Cプロでは通常運転に戻ったように感じました。
投稿: Eno | 2025年11月15日 (土) 19時29分
Eno 様
コメントありがとうございます。
そうでした、書くのを忘れていました、合唱は素晴らしかったですね。おっしゃる通り、「クープランの墓」はNHKホールで聴く曲ではないと思います。Aプロについて、ブログを読ませていただきました。私好みの曲ではないので遠慮したのですが、大いに興味を惹かれました。
投稿: 樋口裕一 | 2025年11月16日 (日) 08時13分