エベーヌ四重奏団のベートーヴェン1・10・9番 ずっと感動しっぱなしだった!
2026年6月15日、サントリーホール ブルーローズで、サントリー・チェンバー・ガーデン2026、エベーヌ四重奏団 ベートーヴェン・サイクルの5日目を聴いた。曲目は前半にベートーヴェンの弦楽四重奏曲第1番、第10番「ハープ」、後半に第9番「ラズモフスキー第3番」。今日も凄まじかった。
まず、第1番に圧倒された。第1番は確かに名曲なのだが、これほどにすごい完成度の曲だったとは! 第2楽章の強烈なアクセントに心を奪われた。終楽章の力のみなぎりも素晴らしい。
第10番も最初から最後まで緊張感にあふれていた。今日の3曲は、昨日まで以上に、いずれも第2楽章をじっくりと演奏。それがまったく不自然でなく、ダイナミックな第1楽章と後半をつなぐ。終楽章は様々な変奏ごとに巧みに表現を変えて演奏。その切り替えのシャープさに舌を巻く。
第10番こそ、今日最高の演奏だと思ったのだったが、後半の第9番はもっとすごかった。
遅めのテンポでじっくりと始まり、徐々にスケール大きくうねり始める。第2楽章はもっとじっくりとしっとりと、しかし緊張感にあふれて演奏され、スラヴ的な情緒が入り混じる。そして終楽章は、とてつもないスピードのフーガ! それが一糸乱れぬアンサンブル! 私は躁状態になって叫びだしたくなるような高揚を覚えた。
それにしても、こんなに複雑な曲を、こんなにアクセントをつけ、ニュアンスを込めて演奏しているのに、よくもまあ四人の音がぴたりと合うものだ! といかにも素人っぽい思いに駆られる。まさに驚異! 技術的にすごいだけでなく、目の前がまるで大宇宙のようになって、そこをベートーヴェンの精神が駆け巡っている!
今日もずっと感動しっぱなしだった!
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