エベーヌ四重奏団のベートーヴェン 第14番、凄まじかった!
2026年6月10日、サントリーホール ブルーローズで、サントリー・チェンバー・ガーデン2026、エベーヌ四重奏団 ベートーヴェン・サイクルの2日目を聴いた。曲目は前半にベートーヴェンの弦楽四重奏曲第2番、第16番、後半に第14番。昨日以上に凄まじい演奏だった!
昨日と同じ印象だ。完璧なアンサンブル、シャープでクリアでヴィヴィッド! 曖昧なところがなく、ぴたりと焦点が合っている。が、少しも不自然な感じはなく、音楽そのものに寄り添い、ダイナミックに音楽を展開していく。
第2番はベートーヴェンの初期の初々しさを持っている。ハイドンやモーツァルトを思わせるような典雅な美しさがあるが、やはり徐々にベートーヴェンらしいスケールになっていく。最終楽章の推進力は素晴らしかった。第一ヴァイオリンのコロンベの高音がこの上なく美しい!
第16番は私の大好きな曲だ。第2楽章のスケルツォの鮮烈さに圧倒された。研ぎ澄まされた精神の中で、生命が強烈な三拍子で迸るとでも言うか。そして、終楽章の単純なメロディの喜々とした繰り返し! これぞまさにベートーヴェン最後の境地だと思う。それをエベーヌ弦楽四重奏団は余計な飾りのない突き抜けた美しさで演奏する。
第14番は、前半以上に凄まじかった。実をいうと、私は修行不足というべきか、この曲をちょっと苦手にしている。楽章に切れ目がないので、しばしば迷子になってしまう。だが、エベーヌ四重奏団の演奏では、道筋がしっかりしているので、私はまったく迷子にならない。楽章ごとに音楽に酔う。それぞれのメロディに心が躍る。第5楽章の音の漣に圧倒された。終楽章の魂の爆発に感動の涙を流した。最後の10分間くらいは、音楽とともに私の魂は大宇宙を駆け巡っていた。
エベーヌ四重奏団、昔から凄かったが、ますます凄味が増していた!
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